がれーぢブロガー

バイク、車、建設機械を経験した整備士が車やバイクのメンテナンスや修理方法、おすすめの工具などについて書いています。

建機整備士を辞めたい人へ贈る!僕が建設機械整備士を5年で辞めた理由

こんにちは。15年ほど前に建設機械の整備士をしていた現在フリーランス整備士ブロガーのぼすです。

現在の僕はアルバイトや太陽光発電の売電収入やブログからの収入で、なんとか生計を立てています。

社会の道をそれた怪しい生き方の人間ですが不満はありません。

以前よりは人間らしく素直に生きれています。


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この記事は建設機械の整備士を含め、現役で整備士で職場や職場の人間関係に不満がある人に向けて書きました。

この記事を読みに来られたあなたも、きっと整備士を辞めたい理由があるはずです。

 

さっそく本題ですが、僕が建設機械の整備士を辞めたいと思っていたときの理由は以下のようなものでした。

 

「整備士は国家資格なのに給料安すぎるし辞めたい!」

「毎日、当たり前のように残業2時間はダルいし辞めたい!」

「休日出勤多すぎて、たまの休みは疲れて寝るだけだし辞めたい!」

「親方の『昔はもっと苦労した!甘えるな!』という根性論にウンザリして辞めたい!」

「現場は噂どうり、キツい!汚い!給料安い!の『3K』だし、さっさと辞めたい!」

「仕事メインの毎日で、女子との出会いがないから辞めたい!」

 

もう、15年も前の話になりますが、過去の僕が建設機械の整備士を辞めたいと思っていたときの理由はこんな感じでした。

 

細かい事を言い出せば、キリがないほど不満があったのですが、僕が建設機械の整備士を辞めた一番の理由は、『理不尽な上司のパワハラに疲れたから。』です。


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だけど、当時の僕は会社をやめるとき退職理由を『他にやりたいことがあるから。』とだけ告げて、退職をひきとめにきた上司に「本当の理由は何なんだ?」と何度も聞かれましたが、本当の一番の理由は伝えませんでした。 

 

  

僕が建設機械の整備士を辞めた本当の理由。

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車業界の整備士と建設機械の整備士のいちばん大きくちがうところは、『作業環境』だと思っています。

 

車の整備士さんたちは基本的には屋内(整備工場)での作業がメインだと思いますが、建設機械の整備士は屋外(機械の作業現場)での修理がメインの会社も多いです。

そして、そんな現場での修理が多い建設機械整備の会社の中でも、僕が勤めていた会社は特に現場修理が多い会社でした。

 

そして、この会社の人材育成方法はペア1セット方式『親方子方のペア』ごとで受け持つ担当顧客を分けていました。

 

現場での修理というのは、あらかじめ会社を出る前に修理に必要な工具(特殊な工具なども)を頭の中で考えながら、会社の備品庫から持ち出して準備をするのです。

これが、毎回現場修理のたびに完璧に用意できるのなら親方に怒られなくて済むのですが、とにかく毎回、焦らされます。

 

【親方】『時間無い!早くしろ!なにをモタモタしとるんや!』

毎度、罵声をあびせられます。

 

罵声をあびせられ、あせらされた結果⬇

【僕】「工具が足りない…。」

【僕】「すんません…忘れてきました…。」

 

【親方】『ばかやろう!!』

【親方】『わしゃ二度手間が一番嫌いなんや!』

【親方】『1回で完璧に用意しとけって言っとるやろが!!』

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これが日常です。

 

確かに仕事は段取りが大切で、スムーズに現場修理をこなそうと思ったら、準備万端で毎回出向かないといけないのです。

しかし、毎度罵声をあびせられ、あせらされた僕の精神状態は、毎回完璧に用意できるようなタフな精神状態ではありません。

 

また、現場での修理時間にかんしても同じで、

【親方】『とにかく早くしろ!』

【親方】『ミスをするな!完璧にこなせ!』

【親方】『再修理、診断ミスは最も恥ずかしいことだ!いいか?二度手間になるようなことはすんなよ!』

 

あせらされた結果は当然…⬇

【僕】「すんません、ミスしました…」

【親方】「ばかやろう!!どけ!代われ!」

【僕】「すんません……」

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これが日常ループです。

 

 

親方のアメとムチ(洗脳)

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【親方】『おまえが早く一人前になるようにワシはあえて厳しくしとるんや。これはお前のためでもあるんや。』

などの、一見僕のためを思って言ってるような言葉もよく言われました。

今、思えば完璧に洗脳でしたけどね(笑)

親方は、とにかく頑固に自分の考え方は曲げない人で『常に自分の考えが一番正しい!』『だから、お前も文句を言わずワシに従え!』って感じの人でしたね。

 

僕も親方の言うことは正しいと思っていましたし、『厳しい教えに耐えてこそ一人前なんだ!』と自分に言い聞かせてました。

 

全ては親方の洗脳で、親方の使いやすいように仕上げられていってましたね。

 

確かに親方は口だけの人ではなく、工場長だし修理の腕前も故障の診断も早くかんぺきにこなす人でしたし、お客さんからの評判も良く、『あの人なら任せられる。』という人で、僕も技術面では尊敬していました。

 

やっぱり何かがおかしい…

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しかし、親方とのペアも2年、3年と時間が経つにつれ、段々と親方の嫌いなところが気になるようになり、『この人の考え方は、おかしいんじゃないのか?』と疑念をもつようになっていきました。

 

親方の嫌いなところを具体的に言うと、

  • 【自分以外の人間を見下す。】
  • 【自分が完璧な人間だと思っている】
  • 【他人の(僕の)時間を奪うことをなんとも思っていない。】
  • 【男は仕事が第一だ。休日に仕事の依頼があっても断るな!!という考え。】
  • 【『お前のために』と言ってるが、じつは自分が楽をするため。】
  • 【『アホか!、ボケか!』などの人格否定の汚ない言葉での罵声は日常】
  • 【とにかく常に怒っている(そんなにキレなくてもええやん…って事がほぼ毎日)】

 

などなど、細かいことを言い出したらきりがないぐらいでてきますがこんなところです。

 

きっとメンタルが強い人は、「お前の心が弱いだけじゃない?」とか「親方に従うのは当たり前でしょう?根性が足りないだけなんじゃない?もっと耐えて頑張れよ!」って考えなんだろうと思います。

 

『パワハラ』って言葉が浸透しきった今でも、板前さんや大工などの職人さんの世界は、親方と弟子の関係って厳しい上下関係で、親方に服従するのが当たり前の世界なんだろなと思っていますが、僕が居たのはただの整備士の世界ですよ。

たかが建設機械の整備士です。

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【親方】「仕事は教わるもんじゃない、目で見て盗むもんや。甘えんな!」

【僕(心の声)】「そんなもんなんだろうか?…」

 

…たかが建設機械の整備士です。
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【親方】「ワシに怒られんようになれば、お前も一人前や。」

【僕(心の声)】「ふーん。」

 

…たかが建設機械の整備士です。
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【親方】「会社にとって大切な顧客なんや!予定入れんな。土日は空けとけ!」

【僕(心の声)】「…は?」

 

…たかが建設機械の…

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【僕】「3ヶ月後の、この日(定休日の日曜日)に友達の結婚式に招待されてるので、特別に予定入れても良いでしょうか?」

⬆めっちゃ慎重にお伺いをたてるも…

【親方】「たかだか友達やろが、親戚でもないなら行かんでもいい!お客さんからの呼び出しが有るかもしれないし予定入れるな。空けとけ!」

 

…たかが建設…orz

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そこまでしないといけないもんなんでしょうか?

 

ちなみに友人の結婚式には出ることが出来ませんでした。その日も確か、休日出勤していたはずです。

 

また、こんなこともありました。

当時のマイブームは冬場はスノーボードで、友人と休みの予定が合えば隣県の雪山ゲレンデまで行ったりしていたのですが、あるとき電波が入らないゲレンデだと思っていたのに、なんと親方からの着信が入ってきて、『まさか?』と思いながらも電話に出ると「今から現場に行ってくれ。」との内容…

数秒間悩んだ後、

【僕】「あー、今、県外にいるので今日はいけません…。」

【親方】「おまえ!お客さんから呼び出しあるかもしれんからな。って言ってあったやろが!もういい!!」『ガチャ!』

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ブチキレで電話を切られましたね。

今の僕なら、その場にいたらウ○コなげつけてやってますわ。(´Д`ノ)ノ

 

『僕にはプライベートな時間は認められていないのか?僕が悪いのか?』


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そもそも、会社とは『休日は待機がある』とかの労働契約なんてしてませんからね。

この親方が勝手に決めて、

【親方】「全ての土日は呼び出しがあると思っていろ。」

みたいな流れになって行きましたからね。

 

いくら良い評価されていても休めないのは辛い

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お客さんからの修理依頼を断らない親方と、それに従うしかない僕の社長からの評価はとても良いものでした。

当時の金払いの良い優良顧客を絶対に離さないように必至になり、残業や休日出勤をしてお客さんの期待に応えるようにしていましたからね。

しかし、いくら評価が良くても休日をまともに休めないのは辛いです。

だんだんと病んできます。

僕、自慢じゃ無いですが、まるまる2ヶ月間いちにちも休みがない時期もありましたからね。

(こんな自慢してもしょーもないですが。)

朝8時出勤からの日付をまたいで、翌日夜19時退社なんてのもありました。(35時間労働)

めちゃくちゃ汗臭くなって早く風呂に入りたかった長時間労働でした。

当時は『ブラック企業』なんて言葉もまだなかったと思いますが、まさにドブラックな労働環境でした。

 

ここで「誰かと交代で休日出勤すればいいのでは?」と疑問があるとおもいますが、休日出勤は皆いやがり、僕は休日出勤を断ると次の日からは『機嫌の悪い親方』と毎日仕事をしないといけないので、仕方なく休日出勤して断れない状態のままでした。

 

 

日本人は、しょーもない仕事にくそ真面目すぎる。

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会社での経営者からの評価や、それを高評価でキープしておきたいあまりに、一見無駄とも思える残業を毎日したり、社員のプライベートなんかより、自分の評価をあげるためにお客さんの依頼は絶対に断らない親方の素晴らしい仕事に向き合う姿勢は感動しますよ。

感動を通り越して呆れますよ?

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呆れを通り越して疲れましたわ…。

 

たかだか建設機械の修理や整備の業務です。

社員が無理をして休日出勤毎週しないといけないほどの仕事なんでしょうか?

別に、僕やあなたが無理して休日出勤しなくてもお客さんの業務も回ります。

社員に無理をさせないと維持できない顧客への対応や、売上の責任はあなたにはありません。

経営者や管理職の能力不足です。

日本のサラリーマンはたいした労働対価も貰えないのに、しょーもない仕事に真面目に働き、やがて自分で自分のことを消耗していきます。

まさに『まだ、労働で消耗しているの?』という感じ。

僕は、他の整備職に行くよりは重機の整備職の方が少しだけ給料が良さそうだからという理由で就職しましたが、たいしてやりがいもなくなり、仕事にいくのが苦痛でしかなくなり、この会社で続けることに価値を感じなくなっていきました。

 

そんなわけで僕は転職を決意するのでした。

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