2018/11/06
(※2019/12/16 記事更新)
こんにちは、フリーランス整備士部ブロガーのぼすです。
「錆びたボルトを再利用したいけど、ネジ山がボロボロに錆びていて再利用できるのかな?」
という人や、
「代わりの新品ボルトが無いから再利用するしかないけど、ネジ山の修正方法がわからない。」
という人に解説します。
錆びてしまって固くて外しにくいボルトをなんとか最後まで折らずに戻して外れたとします。
しかし、このボルトを再利用するのはおすすめできません。
なぜなら錆びたボルトを再利用するとボルトを締める時も最後まで固いからです。
錆びてしまったボルトはボルトのネジ山部分が傷んでしまっているため、新品ボルトのようにスムーズには回りません。
錆びたボルトは再利用せずに新品ボルトに交換するのが大前提です。
しかし新品ボルトが手に入らない場合や、緊急を要する現場での修理の場合は一時的にでも再利用するしか方法が無い場合があります。
そんな錆びたボルトをどうしても再利用するしかない場合の、錆びたボルトのネジ山を修整する方法を今回は説明します。
ボルトのネジ山を修整するにはダイスを使う。
⬆ダイスと呼ばれるこの工具を使用して、錆び付いたボルトのネジ山を修整する事ができます。
ワイヤーブラシでゴシゴシやってても日が暮れてしまいます(笑)
ボルトのネジ山をダイスのネジ山にうまく合わせてボルトを回していきますが、この時うまく噛み合っていなかったらかなり固く感じるはずなので、無理矢理ボルトを回さないように注意しましょう。
コツとしては、少し回して少し戻すを繰り返していけば、うまくネジ山を修整できます。
あとは潤滑剤を吹き掛けてからダイスを使うとスムーズにいけるはずです。
ダイスで修整したあとはネジ山の錆が取れているのがわかりますね。
ダイスで修整する場合は、『タップ』と違って基本的には1回で修整が終わります。
ボルトの相手側であるナット側はタップで修整する
錆びたボルトを外した相手側であるナット側もネジ山を修整しないと、うまくボルトが入りにくくなっています。
ナット側のネジ山修整にはタップを使います。
タップは一番、二番、三番と三本セットのタップが一般的です。
何故、三本あるかと言うと、工作などで鉄にドリルで穴を開けて、ボルト止めにする場合には、一番➡二番➡三番と順番にタップをたてる必要があるからです。
ダイスやタップに書いてある数字は何?
ダイスやタップに書いてある『M10』や『10M』という数字はボルトのサイズ(太さ)を表しています。
【10M=太さ10㎜のボルト】
『1.5』や『1.75』という数字は、ネジ山のピッチ(間隔)を表しています。
【1.5=ネジ山の間隔1.5㎜のボルト】
一般的な六角ボルトの規格表はこちらのサイトが分かりやすいと思います。スマホでは、拡大しないと少し見にくいかもしれません。
六角ボルト 規格表|ねじの問題解決 ねじの専門商社 池田金属工業株式会社
ちなみにYahoo!知恵袋に面白い質問があったので載せておきますが、この質問者が言っている『17ミリ』はボルトやナットの『頭の寸法サイズ』の事ですね。
ボルトのM10が17ミリのようにボルトのM何で何ミリかの一覧を教えて下さ... - Yahoo!知恵袋
ボルトやナットのネジ山修整にあったら良いものまとめ
- ダイスセット
- タップ
- 潤滑剤
なお、基本的にはボルトやナットも消耗品ですので、錆びたボルトは新品に交換するのが一番良いので、その事はお忘れなく(o・ω・o)
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