(※2019/12/20 記事更新)
こんにちは。フリーランス整備士ブロガーの「ぼす」です。
1月の中頃にステップワゴンのスライドドアがしっかりと閉まりきらない故障が発生して、スライドドアロックのリリースアクチュエーターを修理したのですが、その時に気になることがありました。
(ちなみに、その時にリリースアクチュエーターを修理した記事はこちらです。)
リリースアクチュエーターを修理し終わってから気になったことは、スライドドアが閉まりきる直前の動きが、なんだか鈍いというか遅い気がして、スライドドアまわりを一通り点検してみました。
すると、ステップワゴンのスライドドアのローラーが磨耗しているのを発見しました。
このスライドドアローラーが無くなってしまっていたので、スライドドアが閉まりきる直前にスライドドアレールに無理がかかり、若干動きが悪くなる状態になっていると考えられます。
写真では少し見にくいですが、レールの溝にハマっているはずのローラーがありません。磨耗しすぎて砕け散ったのでしょうか…。
さっそく部品を注文して、先日交換したので今回はステップワゴンのスライドドアのローラー交換を記事にしました。
ステップワゴンのスライドドアのローラー交換
「ホンダ、ステップワゴンのスライドドアのローラー交換は誰でも簡単にできるのか?」
と言われれば、パワースライドドア特有の、ワイヤーを緩める場所までたどりつく要領さえつかめれば誰でも簡単に交換できると言えます。
ただし、何ヵ所かポイントを押さえておかないといけないので、初めて自分で交換してみようという人はこの記事を最後まで読んで予習してからチャレンジしてみて下さい。
ご自分で交換されない方は、お近くの修理工場にて交換費用を聞いて相談してみて下さい。
gooピットでは、全国にある自動車整備工場やガソリンスタンドなどと提携しているので、あなたの街の近くのgooピット登録工場が見つかるはずです。
ステップワゴンのスライドドアのローラーは消耗品なので、割りと定番の交換作業
ホンダ、ステップワゴンのスライドドアローラーは消耗品ですので、ドアの開閉のたびに少しずつ磨耗していきます。
スライドドアのローラーが磨耗してしまったことに気がつくのは、かなり磨耗が進行してからのことがほとんどですので、ローラーが無くなっていることに気が付かないこともよくあります。
スライドドアのローラーを長持ちさせようと思ったら、こまめに清掃して汚れを落としてグリスアップしてやる必要があります。
しかし長持ちさせることはできますが、一般の人でなかなかそこまでやる人は少ないのが現状ではないでしょうか?
現に私も自分の車に無関心過ぎて、乗りっぱなしになり、ローラーが無くなっていることに気が付きませんでした。(反省…。)
そんなわけで、スライドドアのローラーというのは、スライドドアに不具合が出てくるまで気が付かないことも多いのです。
走行距離が増えてきたステップワゴンでは、割りと定番の消耗品交換作業になります。
ステップワゴンのスライドドアのローラーの交換工賃は?
ホンダ、ステップワゴン(RF3型)のスライドドアローラーの交換工賃はだいたい15,000円位が相場ではないでしょうか?
作業時間で言うと、2時間~2.5時間位といったところですかね。
ステップワゴンのスライドドアローラーの部品代は年式によって違いますが5,000円前後です。
スライドドアローラー部品代
約5,000円前後
スライドドアローラー交換工賃
15,000円
プラス消費税
2,000円
合計、約22,000円
私が、ステップワゴンRF3型のスライドドアのローラー交換をするときは、この料金で受け付けております。
ステップワゴン(RF3)のスライドドアのローラー交換方法(交換手順を解説)
三列目シートの取り付けボルトは、三列目シートのスライドレールの前と後の2ヶ所に有ります。
前も後も、はめこみのカバーで取り付けボルトが隠れているので、前後ともカバーを外します。
取り付けボルトを外すコツは、前側のボルトを外すときはシートを後側にスライドする。
後側のボルトを外すときは、シートを前側にスライドさせて外します。
スライドするレバーは外す必要ありません。
上の写真のようにスライドレールごと外します。
三列目シートを外したら三列目シートのシートベルトの取り付けも外してしまえば、内装パネルの取り外しはラクです。…が、私は外さないでやりました。
次は内装パネルを外すために、内装パネルと重なりあうリヤゲートの間口下のパネルを外します。
はめこみのパネルですので上に引っ張れば簡単に外せます。
三列目シートのシートレールを外したら見つかるところに、内装パネルの固定ビス1ヶ所があります。普段は隠れていて見えないヤツです。
補助席のシートベルトの取り付けも外します。
シートベルト格納ポケットが付いているので、取り外しは少しだけ面倒に感じますが、ポケットの取り付けクリップも外して、ポケットごと取り外します。
三列目シートの足元付近にもクリップが1ヶ所あります。
次は、リヤスピーカーのパネルを外します。
スピーカーのパネルは、はめ込みですので写真の切れ込み部分に、タイヤカバー外しのような樹脂製の先端が尖った工具で外します。
リヤスピーカーのパネルを外したらスピーカーの取り付けビスが3ヶ所あるので外します。
スピーカーの配線カプラを外します。
スライドドアの間口足元のパネルも、はめ込みですので、パパッと外します。
これで、内装パネルが取り外せます。
取り外す時に金属製のクリップが落ちてくることがあるので、どこに付いているクリップか、わからなくならないように慎重に外しましょう。
内装パネルを取り外すと、このように円形の部品が見えるはずです。
この円形の部品がパワースライドドアのモーター(上の円いの)とスライドドアのワイヤーのテンショナー(下の円いの)です。
パワースライドドアのワイヤーテンショナーをあとで緩めるのですが、まだこの段階では緩めません。
次に、スライドドアレールを隠している外装パネルを取り外します。
外装パネルの取り付けボルトはテールレンズ付近に1ヶ所と、スライドドアを全開にしたときにレール付近を覗くとビスが1ヶ所見えます。
テールレンズ付近の取り付けボルトは、かなり奥まったところにあるので、見えにくいです。
テールレンズ付近の取り付けボルトを外すには、ラチェットにエクステンションを二本ぐらい継ぎ足して届きます。
ボルトを外すときに、くれぐれも内部に落とさないように慎重に外しましょう。
次に全開にしてあったスライドドアを、一旦、閉まる直前の位置まで動かします。
2ヶ所の取り付けが外れていれば、外装パネルを前側にずらす(滑らせるイメージ)ようにしてやれば、外装パネルが取り外せます。
外装パネルが外れてスライドドアのレールがむき出しになりました。
むき出しになったレールを見て、「…おや?」ワイヤーの位置がおかしいぞ…。
なんと!スライドドアのレールにはまっているワイヤーのガイドが削れております。
スライドドアのローラーが無くなってしまったことにより、ワイヤーが正規の位置より内側に入り込んでワイヤーのガイドを削ってしまったようです。
この部品の磨耗は想定していなかったので、今回は時間も無いのでこのままにして、次回にスライドドアローラーを交換することがあれば、その時に注文して同時交換すればよいと決定しました。
気を取り直して、次はワイヤーを緩めます。
ワイヤーを緩めるには、センターのつまみを引っ張りながら、時計回りに回すとワイヤーが緩みます。
ワイヤーが緩んだらスライドドアローラーを外せるのですが、このスライドドアローラーはドアヒンジ一体型です。
ここで焦ってスライドドアローラーを外すと、クソ重たいスライドドアが下に下がってしまうので、あらかじめスライドドアの後側の下にジャッキをかましておきましょう。
万が一、スライドドアが下がってしまってもジャッキで高さを調整できますね。
スライドドアのローラーはドアヒンジ一体型で、取り付けボルトは2本です。
スライドドアからドアヒンジを外して、作業をしやすいように少しだけ後にずらします。
スライドドアレールから外したら、ローラーの全体像が見えましたね。
かなり汚いし、前側のローラーが見当たらないです。
この時点で、スライドドアレールの汚れを清掃しておきましょう。
レール隠しの外装パネルが無いほうが格段に掃除しやすいです。
上が取り外したスライドドアローラーで下が新品のスライドドアローラーです。
ここまでくれば折り返し地点ですので、スライドドアローラーを新品に交換したら、取り外した逆の順番に組み付けていくだけです。
スライドドアローラーのワイヤーのテンショナーの張り具合なんですが、上の写真の位置にローラーが見えたらOKです。
あと、新品ローラーとガイドレールにグリスをスプレーしておくと良いです。
以上が、ホンダ、ステップワゴンのスライドドアのローラー交換方法の手順の解説になります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。